平成28年8月22日(月)に,兵庫県養父市において開催された,第2回養父市小・中学校養護教諭研究会に,当院の理事長と理学療法士の大江・藤竹が,講師として参加しました.理事長からは,「学校における運動器検診への対応」,大江・藤竹からは「運動器機能不全に対する運動指導」という演題で講演させていただきました.
本年度から全国の幼稚園児~高等学校3年生を対象に,学校定期健診に運動器検診の項目が加わりました。「運動器」とは、骨・関節,筋肉,靭帯,腱,神経など身体を支えたり動かしたりする器官の名称(「運動器の10年」日本委員会)ですが,現代のこども達は,これら運動器が,運動のし過ぎにより故障したり,運動のしなさすぎにより運動器機能不全(「関節が思うように動かない」,「筋肉に力が入らない」など,運動器としての機能に障害をきたした状態)を生じているという問題が深刻化しており,これらを早期に発見し対応していく事が,運動器検診の重要な役割となります.運動器に関わる定期健診としては,これまでも側彎症を中心に脊柱や胸郭に関する項目はありましたが,脊柱だけではなく手や足の関節も含めて運動器疾患・障害および運動器機能不全へ対応していく事になります.
始まったばかりの運動器検診ですが,受講者の先生方からは多くの質問があり,また実技にも熱心に参加される姿から,子どもの健やかな成長のための運動器検診に対する関心の高さを感じました.
養父市小・中学校養護教諭研究会の先生方,長時間の講演でしたがお疲れさまでした.またこのような機会をいただきありがとうございました.
たちいり整形外科 理学療法士 大江厚
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